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ベーナイト鋼帯

ベーナイト鋼帯 - Bainite

『ベーナイト鋼帯』について

みがき特殊帯鋼に特殊熱処理を施したベーナイト鋼帯は、需要家での熱処理、歪取工程省略を主目的として開発されたものです。

『ベーナイト鋼帯』の特徴

  • 強度(硬さ)を自由に選べます。最大HV460までの材料をご提供できます

  • 加工性に優れています

  • 打抜面の耐摩耗性が優れています

  • プレス品での熱処理レス

ベーナイト鋼帯とは

鋼帯をオーステナイト化温度まで加熱後、その温度から急冷し、マルテンサイト変態温度以上500°C以下の温度で等温保持することで、ベーナイト変態が起こります。
ベーナイト変態の起こる温度範囲の内、高温側で変態したものが、上部ベーナイト組織、また、低温側で変態したものが、下部ベーナイト組織と呼ばれます。
この両方をベーナイトと総称し、左記のような特長を活かして、さまざまな製品に使用されています。

加工性

恒温変態処理によって高強度と同時に加工性のすぐれたベーナイト組織となり、従来の焼入鋼帯では難しかった曲げ加工、軽度の絞り加工が可能です。

耐摩耗性

素材にSUP6を使ったベーナイト鋼(スーパーベーナイト)は、打抜による加工硬化が大きく、浸炭、窒化の省略も可能です。

『ベーナイト鋼帯』の仕様

種類
区分 種類記号 仕様鋼種 JISG4802との対応
ベーナイト NBS45 S45CM -
NBS50 S50CM S50C-CSPB
NBS55 S55CM S55C-CSPB
NBS60 S60CM S60C-CSPB
NBS70 S70CM S70C-CSPB
NBS85 SK5M SK5-CSPB
NBS99 各種金綱 SUP10-CSPB他
スーパーベーナイト NBS150 SUP6 -
表面仕上
仕上区分 記号 摘要
標準仕上 N 特殊熱処理のままのもの
白仕上 V 特殊熱処理後、無酸化処理したもの
青仕上 B 特殊熱処理、無酸化処理後、ブルーイング処理したもの
かたさ
記号 かたさ
1 HV320 ±20
2 HV360 ±20
3 HV400 ±20
4 HV440 ±20
S HV270~460の範囲で上記以外の値を中心値としてこれに±20をたしたもの

『ベーナイト鋼』の鋼種分類